アトピー性皮膚炎(アトピーせいひふえん)
『アトピー性皮膚炎とは?』
慢性的に繰り返すかゆみの強い湿疹で年齢によってできやすい部位や症状が変化するのが特徴です。
アトピー素因を持った人に、環境因子が複雑に加わって発症する病気といわれますが、発症のメカニズムはまだよくわかっていません。
しかし、乾燥や摩擦による皮膚のバリア機能の低下が1つの原因になっています。両親やその家族にアレルギー体質の人がいると赤ちゃんにも出やすいです。
『乳幼児のアトピー性皮膚炎の特徴』
@生後すぐ症状がでることはまれで、2〜3ヶ月ごろから赤い湿疹が出始めます。
Aおでこや目のまわり、頬、耳たぶの付け根など、顔を中心に赤く湿った湿疹が見られます。背中やおなか、手足、また、わきの下にもみられることがあります。
B症状が重くなると、ふけが出たり、ジュクジュクしたかさぶたがでてきます。
C湿疹が体のほぼ左右対称の位置に出ます。
D症状が2ヶ月以上続きます。
E1歳を過ぎると、湿疹部分が次第に黒っぽくなり、乾燥してカサカサになることが多いようです。皮膚が厚くなり触るとざらざらした感じになります。できやすい部位も首の周りやひじやひざの内側などに移っていきます。
F耳やぶのしたが切れる、耳の後ろがジュクジュクする耳切れの症状がでます。
アレルギーを起こす物質(アレルゲン)は、ハウスダスト、ダニ、動物の毛、皮膚表面にいるカビ(カンジダ菌など)などで、食べ物は、鶏卵、牛乳、小麦、魚などさまざまです。
また、皮膚の細菌(ブドウ球菌)が症状の増悪因子となっています。
赤ちゃんは強いかゆみのために、体や顔を布団などにこすりつけたり、手で引っかいたりします。
つめは短く切っておきましょう。